2005/07/07 光
建築において、光というテーマは魅力的で興味は尽きない。
さて、今回は光は光でも、人工的な光について。
いわゆる「照明」のことであるが、土木的な「光害」があるのは前回の”スローな夜”で知ったのだが
建築的な光害も少なからずあるように思う。
かつての日本家屋には、間違いなく闇が存在していた。それは、悪い意味ではなく光と対をなす概念として。
しかし、人工照明が導入されるようになって、その闇は忌み嫌われるようになり消費文化にともなって明るくする事が近代化だといわんばかりにことごとく闇をかき消していった。
行き着く所は、コンビニ化。
夜中に煌々と蛍光灯の明かりを放っている。
夜、宇宙から日本を見ると国土がはっきりと見えるくらい真っ白に光っているそうだ。
夜があるから昼があるように、光と闇はそれぞれに対の概念である。
全てを満たす輝きの向うに何があるのか。
闇が無ければ光は認識できない。
私の建築には、かつての日本家屋のような闇は無い。
自然の光を満たした副作用としての闇の無さである。
照明は極力付けていないので、夜は一般的な住宅よりも「数値的」に暗い。
しかし、だからといって闇に満たされるわけでもないのが、都市住宅のつらい所。
周囲に土木的な光害に溢れているので、住宅の照明を消しても十分に明るい。
夜景の写真が行灯のようだと言われた事があるが、それは照明の光が弱いせいもあるかもしれない。
行灯住宅。
現状の私は建築に自然光を満たす事で精一杯であったが、一方で闇に満たされた空間に憧れもある。
闇をテーマに建築を創造してみたいと密かに夢見ている。
闇の建築礼讃。
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