2007/11/07 考える人

日本の歴史において住宅は造る人と考える人が同じであった。
造る人は技術に磨きをかけるため修行をした。
現代においては造る人と考える人を分けようということになって、それを専門にする人が出てきた。
それが現代の建築家と呼ばれる人達。
それでも、日本人のDNAとして造る技術を大切に思う気持ちは捨てられない。
だから腕のいい大工が造る家は最高だという一般的な思い込みは理解出来る。
しかし、造る技術と設計する技術は似ているようで異なるものだ。
ある著名建築家が手掛けた老舗の温泉施設に見学に来た同業者の人達が、そのオーナーである女将に
「こんなのじゃぁ俺らにだって造れるよ。きっとみんなに真似されるよ。」と言われたそうだ。
つまり、そこで使われている素材や工法は現在はどこにでもあるもので確かに見た所その辺の大工でも造れるかもしれない。
でも例え同じ素材と工法を使って建設したとしても、恐らく同じ空間を創り出すことは不可能だと僕は考える。
何でもない素材と普通の工法なのに、どこにもない空間をつくり出す。
そこに建築の醍醐味と設計家の技量が出るのではないだろうか。
画像は先週末に行った上田市にある「ささらの湯」です。設計は北川原 温氏です。
文中の温泉施設とは関係ありません。
築10年ほどですが、ほどよく手入れされ気持ちよさを保っていました。ただ、外観につけられたテントのようなものはイタダケナイデス。でも地域の人達にかわいがられているようで良かったです。
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