TNデザイン一級建築設計事務所

著作権

 

Photo:Large copyright sign made of jigsaw puzzle pieces by Horia Varlan

最近、若干ですが以前よりも事務所への問い合わせが増えたような気がします。(気のせい?)
ありがたいことです・・・。
ところで、タイトルの「著作権」ですが、なぜこのような文章を書く気になったのかと申しますと、僕自身ではないのですが、間接的に著作の侵害を受けた(と感じた)からです。
それで、ちょっと調べてみました。
建築において著作権というのはどのように機能しているのでしょうか。
建築に関する著作としては、設計図書とそれによってつくられた建築物の二つがあります。
設計図書が建築家による著作物である限り、著作権を有するのは建築家側であることは容易に判断できますが、建築物の方はどうでしょう。
結論から述べますと、建築物自体の「芸術性」によってその有無が異なるのだそうです。
裁判の判例にその芸術性について述べられたものがあるようです。
これは、僕自身初めて知りました。
その判例によると「この建物は一般人をして、設計者の文化的精神性を感得せしめるような芸術性を備えたものとは認められず・・・」となっています。
芸術性の根拠自体は非常にあいまいなんですが、芸術的要素の乏しいものは、もともと著作権法上の保護の対象外なのだそうです。
つまり、建築家である以上当然芸術性を追求しているはずで、著作権を主張するなら、一般人でも理解できるくらいの建築でないとダメですよー!ということらしい。
う~ん。厳しいですね。
僕はてっきり著作物の設計図書からつくった建築ならみんな著作物だと思っていましたが、改めなければなりません。