長野のデザイン住宅設計事務所

GA_japan

建築雑誌の「GA」も100号に到達しました。正確にはとっくに101号も出ているのですが
現場が忙しくて、ほとんど”見た”だけで終わっていたので、遅ればせながら熟読しました。
さすがに読み応えがありますので、ご興味のある方は是非一読してみて下さい。

私の場合、建築をつくることを志してまもなく創刊され、当初からその美しい写真と裏にある膨大な知識に圧倒され続けていました。
他誌と比較すると、明らかにその編集方法は違います。
明確な個人の意志を感じるし、それと同時に建築に対する愛情を感じます。
そして、日本はこれから世界水準の建築をつくらなければならないし、それをつくれる土壌がある事も知りました。
しかし、それに日本人自体が気づいている人が少なすぎるのが私の印象です。
東京から移ったときにそれは特に感じました。

建築に対する評価は、公共建築だけでなく個人住宅であっても町並みを形作る重要な存在です。

そのデザインに対して施主が満足すればいい、あるいは満足していないから駄目ということだけで判断は出来ません。
建築はそれが個人の資金で建てられたものであっても、広く社会的な評価が得られないとするならばそれは単なる大きなゴミに匹敵するものです。
だからこそ、施主になるならばどう振る舞うかという”施主道”をきちんと勉強しなければならないと思います。
その為には、GAのような専門誌を熟読できるような施主でなければならないのではないだろうかと私は思います。
きちんと建築を見る目をもっていることは非常に重要です。

ある建築家がデザインした住宅の取材で海外メディアがやってきたときの事。
その海外メディアは「どんなセレブが住んでいるのですか?」と訪ねました。
その施主は若い公務員でしたので、一般的にはセレブではないでしょう。

つまりセレブではなくとも、そんな住宅に住める国が日本という事です。
それだけ、建築の先進国でもある事を自国の人達は知らなすぎる。

まぁGAを見たところで、私の名前は一つも載っていませんので、そういう目を持っているクライアントからの依頼は皆無でしょう。(笑)

なにあともあれ、GAには良い本を提供して頂きたいと思います!

そして、私はGAに載せられるくらいの建築をつくれるよう精進致します。