TNデザイン一級建築設計事務所

環境

環境について思うこと。
いろいろな環境問題の本を読んだりしてみたが
どうも地球温暖化問題は政治的な道具に利用されている感がある。
二酸化炭素が環境に対して元凶であるという論調は既に市民権を得ている。
二酸化炭素が地球を温暖化させている→人為的に気候を変えてしまった。
こういう事に罪悪感を感じたりすることは当然かも知れない。
しかし、それが真実であればの話だ。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)によって出されているデータは根拠のないもののようだし、未来の気候を予測する技術自体相当怪しい。
だいたい、明日の天気すら100%で当てることが出来ないのに100年後の気候を予想出来るのか。
本当に二酸化炭素だけが地球環境を左右する悪玉なのか。
数年前は、フロンガスのオゾン層破壊に関して規制がいろいろされていた。
しかし、現在はオゾンはフロンによって破壊される訳ではないことが分かってきている。
だが、そんな事とは別の次元で既にフロンは回収されてほとんどが代替えフロンによる新たな機械に変化した。
フロンが悪玉であるかの検証は後回しにとりあえずほとんどの設備が代替えフロンにすり変わった。
今となっては、その(経済)活動自体が意味のある事だったのか曖昧。
でも活動した事実だけは残っている。
熱力学的にはフロンはとても安定的で非常に優れたガスらしい。
それが代替えフロンになった事による経済的損失はとても大きなものになるそうだ。
ちなみにフロンも温暖化ガスとして認定されている。
温暖化しているのは事実であるが、その原因は明確には分かっていない。
しかし、その気候変動に周期がある事は分かっている。
数年前は、寒冷化が叫ばれていた。事実、地球の歴史から見るといつ氷河期が訪れても良い時期に現在はある。
小さな氷河期は既に訪れていて、その周期は約1500年くらいらしい。
一般には問題が単純であればあるほど認知速度が速くなる。
問題を単純化すると理解度があがる。
しかし、ほとんどの問題はそんなに単純ではないのがほどんど。
だから、マスコミは出来るだけ対立構造を単純化させて、報道するのが常。
第二次大戦が油を求める戦争だったということは、私もある本(「ほんとうの環境問題」)で知った。
現代の石油文明を構築したのはアメリカでそれが短命であることを一番理解しているのはアメリカ自身。
だからこそ、エネルギー戦略はしたたかになる。
それに対する日本の対応は、あまりに頼りない。
石油文明はアメリカよって延命されているが、社会のシステムを石油レスにしていかないといけない。
原発でさえもウランの精製に大量の石油を使用するらしい。
つまり、石油がなければ原発も動かない。
石油のとれない国がそんな発電所をたくさん保有していれば、どうなるか。
過去の古代文明もエネルギーの枯渇によって滅んでいる。
ただその時代のエネルギーは木材だった。
人間は昔から環境を壊しながら、生き延びてきた。
いまさらその本質はあまり変わらないだろう。
だからといって環境を考えないということでは決してないが。
私は建築を設計する立場なので、建築を通して社会に対する提案を行うものだと思っている。
それが、個人のクライアントであっても建築は社会の中でつくられるものだから、社会のシステムが変われば建築も変化する。
昨今のオール電化住宅や高気密・高断熱住宅もある意味そういう流れの中にあるのだろう。
それが、本当の意味で環境に配慮し、良いものなのかは別として。
しかし、建築の本質はそう変わるものではない。
時代に翻弄されて、本質を見失ってしまわぬようにしたい。