Category Archives: 2012

もうすぐ・・・。

オープンハウスは無事に終了致しました。 関係各所の皆様とご来場の方々に御礼申し上げます。 天候に恵まれずに、引渡しが延びてしまいましたが やるべきことを粛々とこなしていく現場の皆様の熱意に 大変感謝しています。 毎度の事なんですが、僕の大事な子供(作品)がまた旅立ちます。 建築も人間もどういう生まれ方をしたとしても 愛されなければ幸せにはなれない気がします。 せめて、生みの親は無条件の愛情で愛していきたいと思う今日この頃。 僕の愛すべき「SI-house」は、愛してもらえるかな・・・。…

SI-house内覧会

只今、SI-houseの内覧会中です。なんと、会場でブログの更新! 午前中は天気も良くて、気持ちの良い空間が より引き立つのを体感出来ました。 自分の作った建築を自分で体感することは、とても大事なことですが 現実にはに引き渡してしまえば、純粋に体感することはなかなか出来ません。 だからオープンハウスは、そういう自分自身の評価の場でもあります。 いい空間は時間を経てもその輝きを失いません。 それは、過去の巨匠の作品を体感すればわかります。 そして、空間もナマモノ。 使い方によってイキイキもするし死んだりもします。 たまに過去の自作に訪問して、暮らしぶりが美しかったりすると 本当に感動します。 そういうモノサシの上で、自分の作品がどのあたりなのか。 そして、近付いているのか、追い抜いたのか、いやいやまだでしょ。 そんなことを考えながら・・・。…

焼杉ハウス

藤森さん設計の焼杉ハウス。 事務所のすぐ近くにあるのを全く知らなかったのだが ウチの優秀なスタッフが見つけたので、行ってみました。 当然、外から感じるしか無いのですが、配置が絶妙・・・。 道路からの距離感とスケール感が良かったです。 シマシマの外壁は好みがわかれるところですが。 目の前に保存樹があって、そこからの距離感や隣の蔵との関係。 リビングからの視線とかアプローチからの視線とか。 思った以上に現代建築です。 周囲の環境から切り離すように建つのは、モダニズムの常套手段ですが 周囲と馴染んでいるようでいて、異彩を放つというのは こういうことなのかもしれません。 モダンじゃないけれど、和風ではない。 ジャパニーズモダンという訳のわからないカテゴリーでは決して無い。 木が得意な外国人建築家が日本を参照して住宅つくりました・・・みたいな感じ。 決して悪い意味ではありません。 藤森さんは、現代と過去の誰の真似でもないものを信条にしていると語っていたので それは、やはり独自の世界観がファンタジーに見えるということなんだと思います。 やっぱり、あの小屋は藤森建築には欠かせないんだろうな・・・。 あと、屋根を貫通して生える木も・・・。…

OPEN HOUSE_SI(内覧会)

クライアント様のご好意により、3月10日(土)〜11日(日)にオープンハウスを行います。 開催場所は長野県飯田市になります。 要予約となりますので、ご興味のある方は当事務所までメールにて事前にご連絡下さい。 竣工後の内覧会となりますので、小さいお子様やペットのご入場はご遠慮させて頂きます。 当事務所のメール→mail@tndesign.net よろしくお願い致します。…

雑感・・・

最近は、現場監理が少なくなったので事務所で計画の時間が増えました。 それは、現場の瞬発力と違って、考えを構築するという別な脳力を使う気がします。 そこで思うのは、住宅の設計ほど複雑で難しい物はないなぁと感じます。 住宅の規模は日本の場合は、あまり大きなものは少ない。 予算の事も関係しますが、小さいものはたくさんあります。 しかし、そこで要求される機能はあまり変化はなく、お風呂やトイレがない家はほとんどない。 そして、キッチンからはじまって、オーディオやらテレビやら洗濯機など。 どうやって使ってどう動くか・・・。 それなら、ここに家具が必要で・・・。 家具にはこういう種類があって、こういうデザインにしましょう。 などなど、設計しようと思えば、やることは盛りだくさん。 これだけ、多種多様な設計があるのは、住宅ぐらいなんじゃないかと思うくらい。 だからこそ、それぞれに専門家もたくさんいます。 家具をつくる人、ソファをつくる人、キッチンをつくる人。 収納デザイナーとか、インテリアデザイナーとか。 例えば、大工さんは木造だったら構造や内装のほとんどを作るけれど クロスを貼れるわけではない。 家具が上手な大工さんもいれば、そんなことに興味のない大工さんもいる。 誰にどんな仕事をお願いするかによっ…

経験

SI-houseは色々なことが具現化していくにつれて本当にいろいろなことが起こります。 それは、どんなに精緻な図面を書こうが起こり得ることです。 問題は起こったことにどう対応するか。 中には、それがキッカケになってブレイクスルーが起こることもあります。 最近は現場が重なっていたので、他の現場での経験をフィードバックする(出来る) 場面が増えました。 しかし、その逆もあって、お気に入りの部材が突然廃番になったり。 現場は生き物だと感じる瞬間でもありますが、その時代時代で使われるものも 違うのだからそういう時代の流れを受けない訳にはいかない。 自分のつくる建築は、時代が変わっても価値を持てるものにしたいと思いますが。 出来ているかどうかは別として・・・。 さて、今回の現場でひとつ勉強になったのは・・・ 「椅子張り技能士」なるものがあることを知りました。 1級と2級があるそうです。建築士みたいです。 どう違うかはよくわかりませんが、とにかく大臣認定の資格があることに驚きました。 家具も奥深い世界です。[:en] SI-houseは色々なことが具現化していくにつれて本当にいろいろなことが起こります。 それは、どんなに精緻な図面を書こうが起こり得ることです。 問題は起こったことにどう対応するか…

SI-house進捗・・・

ようやくガラスが入りました。 部屋の壁のほとんどがガラスだったりするので ガラっと表情を変えました。 ガラスという発明はすごいと感じる瞬間です。 今回はサッシ工事が非常に難航してしまったので サッシが入らない状態での内装工事というさらに難易度が上がっていますが なんとか乗り切れそうです。 ガラスは寒いとか暑いとか温熱環境においては悪者扱いですが ここでは空間の素材としてきっちり仕事していました。 無くてはならない要素として。 温熱環境については当然対策していますが、通常の方法に少し工夫を加えました。 そいつがどれだけ効いてくれるか・・・。 残り3週間ほどです。 ラストの追い込みで、一気に昇華しまっせ。 オープンハウスの予定は3月の第一週です。 ご興味ある方は、当事務所へご連絡下さい。[:en]ようやくガラスが入りました。 部屋の壁のほとんどがガラスだったりするので ガラっと表情を変えました。 ガラスという発明はすごいと感じる瞬間です。 今回はサッシ工事が非常に難航してしまったので サッシが入らない状態での内装工事というさらに難易度が上がっていますが なんとか乗り切れそうです。 ガラスは寒いとか暑いとか温熱環境においては悪者扱いですが ここでは空間の素材としてきっちり仕事していました。…

建築家住宅イベント終了。。。

久しぶりのイベントに参加。 関係者の皆様には、お世話になりました。 そして、お疲れ様でした。 写真はイベントとは全く関係無いです。 そこで、ふと気がついたことがある。 僕の作品をみて賞賛をしてくれるのは 玄人というかプロというか 設計者も含めて、建築の関係者が多いということ。 例えば、現場にいても、職人さん達はいろんな現場を見ているから僕の現場の雰囲気を察して、集まってくる。 そして、質問コーナー開始。 隣の現場の職人さんが集まってきたこともあるし、仕事を終えた職人さん (工事の最初の方にかかわった人)がわざわざ竣工間近に見に来たり。 SI-houseの現場監督もこの計画に興味を持ってくれたからこそ 施工を担当して頂けたということもあります。 ただ、施主の大部分は素人だから、依頼が殺到する訳でもない。 当然、イベント等で話をしていても一般ウケする要素が足りないようで 足を止める人はあまりいない。 「施主はそんな事を求めてない」などと言う人もいます。 それでも、少なからず評価をしてくれる人はいる。 もちろん僕のクライアントの皆様も含めて。 それは、とても喜ばしいことです。 一番嬉しかったのは、吉田研介先生に声をかけていただいたこと。 以前、イベントでご一緒した時に、お褒めの言葉を頂きま…

SI施工中

SI-houseが施工中です。 予定よりも遅れてしまっておりますが クライアントにもご理解を頂きながら、少しずつ完成に近づいております。 しかし、ただ遅れているという訳ではなく 私を含め、現場監督や職人さんとより良いモノを作りたいという ところで戦っております。 ビジネス的には早く片付ければ、利益を上げるためには必要なことだと思います。 でも、建築は一品生産であり、クライアントの唯一無二の財産になるものです。 商品的な価値というよりも、建築的な価値を与えたい。 時間が許すならば、最大限の思考の中で最良のモノを作りたい。 実際に当初の設計よりも数段良くなった部分がいくつもあります。 もちろん、現場監督と職人のみなさんの協力なしには得られないものです。 建築的な価値がどういうものかはなかなか言葉で説明するのは難しい。 それでも、こういう場合ならばこうするべき・・・というものは 作家である以上は譲れない部分がある。 それが、住宅としての機能に直接関係する、しないに関わらず・・・ある。 ある意味その行為が作家として認められているか いないかで評価は違うのかもしれません。 以前は、そういった価値はどんな人でも見ればわかると思っていろんな人に問いかけてみたけれど・・・。 最近は、”建築的な価値”…

TNデザイン一級建築設計事務所

しごと

  Photo:Scouts Night by baseballoogie 札幌ドームのダルビッシュ選手の会見を(ほんのさわりだけ)見ました。 札幌ドームはドーム建築では世界一だと思うくらい完成度が高いと思っている僕ですが、 札幌生まれでもありますのでこのソースに本能的に反応してしまうのは致し方ない。 そこで語られていた「しごと」という言葉。 25歳の若者が真摯に自らの仕事に対して語る姿は、とても刺激的だった。 そう、誰しも自らのしごとに向き合うことで成長があると思う。 野球選手は、そしてピッチャーは、相手チームのバッターを倒すのが「しごと」。 そう語る若者にとても清々しさと勇気を感じました。 僕もぬるま湯から抜けだそうと思ったのが25歳の時。 そんな思いが重なったせいかもしれません。 もうあれから随分経つけれど、あの時の自分に今 ひとつ言えるのは、間違ってないぜってことくらい。 人生の時間を二度、なぞることは誰にもできない。 だから、今の時間を違う状態で歩むことは不可能。 だからこそ、その時に判断したことに価値があると思う。 今の自分はもうあの時(という名の過去)の自分ではないのだ。 そして、あの時があるから今があるとも言える。 人生なにがあるかわからない。 わかっている…