IZUMO-1 なかなか内容が濃かった広島から出雲へ。 伊勢か出雲か両方かを迷った結果です。 菊竹建築見るべきってことで、いざ出陣。 「出雲大社庁の舎」 やっぱり実作の迫力は写真から受けるものとは全く異なることを改めて感じます。 そう言えば、肥満のメタボと”メタボリズム”のメタボは同じ語源なんでしょうか。 スペルを見る限り同じようですが・・・。肥満的建築? 丹下さんや谷口さんの打放しと全く異なる表情と佇まい。 これだけの時間を経たからこそ、その狂気的な造作のアクが抜けて独特の雰囲気を醸し出しています。 時間の経過というのは、時に残酷でしかし美しい。 かたや遷宮を毎回施される本殿の隣で、刻々と時を刻まれるコンクリートの塊。…
HIROSHIMA-8 窪田作品に後ろ髪を引かれながら、呉へ。 やっとたどり着きました「呉市音戸市民センター」。 途中の「音戸の瀬戸」渡船に乗りたかったが、時間もなく乗り方も分からずで バスで写真の橋を渡る。 スケール感と色の違いのコントラストが強烈。 なんとなく隈作品には珍しく、全体的に大味な感じが・・・。 大屋根の側面があっさりしてるのは、屋根を強調するためだと思いますが・・・。 屋根には、かなり拘りがある人だと思いますが、ここでは成功しているのかよく分かりませんでした。 正面に海が見えるのは気持よさそうですが。 苦労して辿り着いた割には、あまり感動できなかった。 むしろこの周囲にある、「音戸の瀬戸」や呉の造船所等の環境の方に圧倒されてしまいました。…
HIROSHIMA-7 広島市の中心から少し西側へ。 意外とわかり易い場所にありました。 「M-clinic」は窪田勝文氏の住宅兼店舗作品。 歯医者さんなんですが、かなり混んでいるようでひっきりなしに人が出入りしていました。 住宅ということもあり、あまり長居はできませんでしたが、街のスケール感と程よく溶け込んでいていい感じです。 やっぱり窪田作品は美しい。 あまり実作を間近で見たことがなかったので、なかなか感慨深いものがありました。 住宅作品をたくさん作っていますが、他の作品も見たいと思わせる魅力があります。 天気も良くて最高でした。 この日は秋らしくなく暑かった・・・。…
HIROSHIMA-6 原さんの「広島市立基町高校」 原さんは僕の尊敬する建築家の一人ですが、雲に対するこだわりを強く感じます。 初期の頃は、屋根の形に雲型がよく使われていましたし、外観では札幌ドームで雲の柔らかさみたいなものが にじみ出ています。 ここでもしっかりガラスのファサードには必ず雲が映るし それが印象的になるように常に気を使っている感じが、僕はとても好きです。 この手法は、宮城県立図書館と同じ手法です。 通常の学校建築とはかなり違うアプローチがされていますが、それこそが建築家の挑戦だと思います。 それを使いにくいという風に一蹴してしまうのはどうにも納得がいきませんが やはり使用感での批判があるようです。 こんな学校に行けたら毎日、毎日楽しいと思いますが学生たちはどうなんでしょうか。 周りの大人達はどうだっていいと思いますが。 反対側からアプローチすると雲が全く写りません。 全く別の建築みたいですね。 やっぱり、雲は効いてます。…
HIROSHIMA-5 広島でも谷口建築は見応えがあります。 「広島市環境局中工場」 この建物はなんと清掃工場なんですが、谷口テイスト満載のシャープな佇まいを醸し出しております。 エコリアムと呼ばれるガラスのコリドーがこの建築の全てと言ってもいいくらいにデザインされています。 逆を言えば、清掃工場といえばほとんどが機能的な要求に答えなければ成立しないので それをいかに建築的なコンセプトに導くことが出来るかというところに、苦心している気がします。 竣工時には無かったと思われる、シートが一部の設備に掛けられて見えなくなっているところを見ると そんな軋轢が垣間見えます。 しかし、このコリドーによってこの建築が地域にとってもその活動と共に、価値あるものであることを 印象付けることになっていると思います。 建築が単に機能を満たすだけの箱になってしまえば、機能を満たせなくなった時にその価値もゼロになる。 だから、出来るだけ設備と密接に絡んでしまうより、出来るだけ更新可能な状態でつくった方が価値も高まるのではないでしょうか。 これだけ巨大なボリュームを孕んでしまう施設なのだから、より慎重にデザインされるべきだと思います。 その意味でこういった試みがなされていることが、プラント業界にとっても意味のあることであってほしいです…
HIROSHIMA-4 3つめの”気付き” 「広島西消防署」 設計は山本理顕さん。 この建築は、模型案からかっこ良くてとても憧れました。 これぞ現代建築という雰囲気を醸し出していると思います。 こんなに広島のど真ん中にあるとは思いませんでした。 そう言えば、GAギャラリーに透明なアクリル模型がありましたが あれはピースセンターを意識してたんだろうなといまさらながら思います。 理顕さんのシステム建築に通じる鉄骨の加工は、コラムパイプではなく 溝形鋼を溶接して作成したもの。 なぜかと言えば、エッジにこだわりがあったから。 しびれますね。 ただ、こだわりというのは諸刃の剣でもある。 それが、批判の対象になったりする場合もある。 でも、モノを作っていく上で”こだわり”というアクを抜かれてしまったものほど 虚しく感じるものはないし、こだわりを捨ててしまっては元も子もない。 だからこういう建築を見ると、とても勇気づけれらるんだと思います。 後日談ですが、アポ無しでも内部の見学可能だそうです。 僕はというと・・・知らなかったので、この外観だけで帰りました・・・。 うーん・・・残念。 でも、この気持よさは外から見てもオーラを放っていました。 消防署員には、すこぶる評判悪いみたいですが・・・。 機能と建築は難しいですね。…
HIROSHIMA-3 2つ目の”気付き” 住宅作品はその外観がどんなに印象的だったとしても 見つけることはなかなか難しいものだ。見つからないことも多々ある。 だから、あまり期待しないで歩いていたら、大きな通りに面するという情報だけでたどり着いてしまった。 ”Optical Glass House” 設計は中村拓志さん。 光学ガラスを使用したファサードが印象的ですが、佇まいが美しい。 こんな市街地で作られている建築なのに、異空間のよう。 エントランスの間接照明がほのかに光っていて、クライアントの理解の深さにまた感動。…
HIROSHIMA-2 初めて訪れる街では、出来るだけ歩くようにしています。 時間の無いときは、無駄に思えるようなことも実はいろいろな情報を 見落としているだけかもしれません。 今回もいろんな”気付き”がありました。 その一つは、平和大橋と西平和大橋。 ここは歩かないとなかなか良さがわかりません。 少し低めで特徴のある形状の欄干はイサム・ノグチの作品。 石風のコーティングは近く、当初の打放し状態に改修されるらしい。…
HIROSHIMA-1 北国生まれの人間としては、瀬戸内の気候や風景がとても憧れてしまいます。 広島も川や海が近く、さらに路面電車のおかげなのか道路がとても広い。 それが僕の故郷札幌にどこか似ている感じがして、すこし懐かしく思いました。 初めて訪れた広島の印象はそんな感じです。 丹下さんの「広島平和記念資料館」のために広島まで足を延ばしました。 「ピースセンター」の有名な写真でお墓と共に写っている工事中のものがとても印象的です。 その部分は連絡通路が新たに追加されてしまって、現状とは違いますが そこで丹下さんが建築に込めた思いがどれほどのものなのだろうと想像していました。 最近になって躯体全体を改修していたと思いますが、とてもきれいな状態になっていて 上部などはネットで保護されていました。 軸線がデザインされていて、とても壮大なスケールを感じます。 個々の建築もさることながら、やはり神の視線で作られたかのような建築。…
karmannghia-2013 愛しのカルマン様が5ヶ月間のプチ?レストアの大手術を伴う入院を経て、やっと帰ってまいりました。 下回りというぱっと見はさほど変化は無さそうに見えますが、もう違う車のように快適になってしまいました。 ただし、もう一台分の費用がかかりましたが・・・。冬の寒さはこれで、かなり改善されそうです。 多分、乗り始めた時から小さな孔を見た目だけ補修されていたので、気が付かずに腐食が進んだと思われます。 しかし、徹底的にフロアを修繕したので完璧です。 他にも錆びているところはありますが、フロア周りを直したというより作りなおしたので、かなり乗り味が変わりました。 それにしても、素晴らしい職人技を見せてもらいました。 たくさんの写真を見せて頂きながら、説明を受けましたがカルマンのロッカーパネルは構造自体がとても複雑で 鉄板が何重にも折り重なって、ヒーターダクトを兼ねているために写真を見ていても、よく分からない形状を復元していました。 新しいクルマを作ることよりも、こういう再生技術の方が、これからは重要なんじゃないかなーと思ったりしますが。 さらに、この会社は古い車をEV化するという事業も立ち上げていますので いずれ、カルマンがEV車になってもおかしくないかもしれません。 車業界がそれぐらい柔軟だったらい…
せとうち 丸亀をあとにして、坂出駅へ。 偶然にも谷口特集です。「東山魁夷せとうち美術館」 長野にも東山魁夷の美術館があるのですが、こちらの外壁は石張りを採用していて 長野のよりも重厚な雰囲気を醸し出しています。 石自体はグリーンのスレートとブラックの花崗岩は共通の素材でまとめられています。 しかし、ここでは石を使っていますが、長野ではアルミのスパンドレルを採用しています。 谷口さんのコメントから、長野では重厚にせずに軽快にしていると語っています。 ここに来るとその理由が何となく理解出来ました。 あの場所で、石を使えば異様に重くなりすぎるということだと思います。 善光寺があり、隣にはRC造の本館もある。 美術館はどこでも石張りが要求されがちであるが、あそこで石は使えないと思ったのだろう。 しかし、「せとうち」は周囲に何もなく、海に面している。 そこでは逆にアルミは無いと思える。 しかも、規模もそんなに大きいものではない。 余計に重さを与えたほうがバランスを取れる。 なんてことを、考えながら海側から眺めていた。…
丸亀 高松駅を出発し、丸亀へ。 「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」設計はMOMAも設計した谷口吉生さん。 こちらはMIMOCA(Marugame Genichiro-Inokuma Museum of Contemporary Art)。 日本では珍しい駅前美術館なのを着いてから知った。 なるほど、こんな駅前はめったに見られないし、最寄り駅がこんな感じなら毎日の通勤が楽しそう。 展示は大竹伸朗展ニューニュー丸亀。 なかなか面白くて、最初は見る気がなかったのだがやはり目の前に行くと見ずにはいられない。 しかも、珍しく撮影が許可されていた。 駅から見るとこんな感じ。 谷口さんの建築は本当にスマート。 矩形の立面が特徴的だが、ディテールがとても詰められているので、いつ行っても綺麗です。 この美術館も1991年の竣工なので築22年ですが、端正な佇まいを保っています。 このカフェでの一時は最高の時間でした。雨で客足も少なかったせいもあるかな。 でも、屋根に追加された「宇和島駅」ってなんで、「丸亀駅」ではないのだろうかと思っていたら これも大竹伸朗の作品らしいです。…